IPS援助つき雇用
こんにちは!
イコロン村生活支援員の岡島です。
3月20日(土曜日)NPO法人 札幌市精神障害者家族連合会さんの
精神療養講座
「どんな病気や障がいを抱えていても働きたいと思う人であれば働ける~個別支援の実践を通じて~」
を受講してきました!
この講座は
IPSモデル援助付き雇用プログラムを実践し
毎年30名以上の就職実績をあげている
札幌の就労移行支援事業所「コンポステラ」さんが講師。
イコロン村も就職を目指すメンバーさんが数名おりますので
張り切って学びに行ってきました〜!
早速、IPSとは。
IPS援助付き雇用の詳しい内容←日本IPSアソシエーション
IPSとは、1980年代、アメリカで重度の障がいをもつ方々でも速やかに競争的雇用の職業につき
『就職してから訓練を与える』アプローチとして発生した研究です。
IPSモデル援助付き雇用プログラムでは
・就労→治療的、かつノーマライゼーションをもたらすもの
・仕事を得る最適なアセスメントと職業訓練→仕事に就いてしまうこと
この考えのもと
・働きたい人一人一人に合った仕事を探す
・クライエントが自らの興味や強みを活かして仕事を選択し、一般就労を目指すこと。
が奨励されています。
IPS の目標
・クライエントが仕事を始める手助けをすること
・必要以上の評価や訓練によって求職活動や面接の過程を就労の障壁としないようにすること
IPSの支援
・クライエントと雇用専門家は協力して個別の就労プランを立て、必要な役割を果たす。
・雇用専門家は、臨床チームと定期的なミーティングに参加したり、クライアント・臨床スタッフと就労支援の計画を作成したり、支援の責任を分担して連絡を取り合ったりして個別プランを作成。
IPS モデルでの就労支援を行なうことで得られた効果
こういった取り組みでIPS援助つき雇用は
従来から行われている段階的な職業リハビリテーションよりも雇用への有効性が示されました。
日本でも従来の施設トレーニング型就労支援と比べ、高い就労率が確認されています。
①一般就労率が増加する
②費用効果につながる
③労働賃金が高い
④社会的機能の改善
⑤病状の軽減
⑥高い自尊心をもてる、などの有効な成果が報告されています!
コンポステラさんの実践
『ZERO Exclusion 誰も除外しない
「働きたい」と願う人は誰でも働ける』
コンポステラさんでは
日中活動の「作業」をしていません。
それぞれの担当のスタッフと話をし、就職先を探し、職場で実践・・・
一人一人の目標や希望に合わせた「個別」の活動をしています。
それぞれの希望に合う職場を徹底的に探し
働く期間にこだわらず
1日でも実際の職場で働く活動を支え
うまくいかなかったら、また話し合って
次の職場を探す。
こういったIPSモデルに基づいた就労支援を行い
2020年度は
年間延べ60名のかたが利用し
38名のかたが就職しています。
様々な就労移行支援事業所が選べる昨今ですが
この就職者数は驚異的。
そして就職先も
事務補助や工場系だけではなく
介護補助、テレアポ、マーケター、建築、システム開発など様々です。
(過去の就労実績はHPで見ることができますよ〜)
IPSの就労支援は、まだまだ知られていないですが
札幌ではIPSの考え方を取り入れて就労支援をしている所もあります。
これからもっと普及して
この取り組みが当たり前になり
『働きたい人はみんな働ける』社会になって欲しいものですね!
イコロン村でもIPSの考え方を取り入れて
就職を希望するメンバーさんと一緒に
活動していけるよう
さらにIPSを学び実践して行きます〜!!!
札家連の講座
札家連では様々な取り組みや講座が行われています。
当事者、家族、支援に関わる方だけではなく
一般の方々向けにも会報誌や電話相談、専門家の講座が行われています。
興味のある方は一度ホームページをのぞいてみてくださいね!
http://www.sakkaren.com/index.html
ちなみに、4月の精神療養講座は
4月17日(土曜日)
精神科デイケアにおける家族支援 ~メリデン版訪問家族支援を中心に〜
講師 こころのリカバリー総合支援センター 精神保健福祉士 林 正賢 先生
です。
イコロン村が、これから取り組む『メリデン版訪問家族支援』です。
4月も張り切って、学びにいってきます!